吉野山で見つけたおすすめのお店
ロープウェイ降車場すぐ、下千本の駐車場から歩いて七曲り坂を上りきると、そこから中千本までしばらく商店街が続きます。
こちらでは吉野山のおすすめのお店をご紹介します。
吉野葛
吉野葛を買うなら「舟形屋」がおすすめ。
人気のお店を象徴するかのようにお店の前は人だらけ。行きも帰りもにぎわっていました。

吉野町舟形屋のさくら葛もち
この時期の逸品はさくら餡。ほんのり桜の香り、クリスタルに輝く葛にぷるんと包まれた桃色あんのさくら餅です。その他お団子やきな粉のかかったくずわらびもち餅など、どれも美味しくておすすめです。お値段はひとつ約400円。
葛は葛根湯という漢方薬にも使われているように身体を温め、巡りをよくする効果と、痛みを鎮静させる効果があります。お値段も高いだけ、身体にもいいので、我が家でもたまに吉野葛を使ってとろみのついた汁物を作ることがあります。

吉野町舟形屋の葛もち
柿の葉寿司
奈良県の名産品として有名柿の葉寿司。その昔、海のない奈良県へ鯖を運び込む手段として、薄くそぎ切りにし塩漬けにしたといわれています。
後に醸造酢が普及しはじめ、塩漬された鯖の塩分を和らげるために酢飯と共に食され、奈良で入手しやすく抗菌作用もある柿の葉が巻かれるようになったと言われています。
それぞれお店の味があり、食べ比べするのも楽しいです。お値段は一つ約120円。

柿の葉寿司
アユとアマゴの塩焼き
さて、山といえば川魚です。下千本の駐車場から七曲り坂を上りきり、中千本に向かい少し歩いたところにある枳殻屋(きこくや)。焼き魚独特のいい香りにそそられます。
写真の左手側がアユ、右手側がアマゴ。焼いてしまうとわかりにくいですが、アユとの違いは、アマゴのお腹部分に赤い斑点があることが特徴で、味は、アユのほうが身がやわらかで繊維が細かくあっさりとした淡泊な印象です。
日本の代表的な川魚であるアユ(鮎)は、11月から5月まで禁漁となっており、初夏から夏にかけてが旬。綺麗な渓流に生息し、藻を食べることからなのか、香りが良く香魚と呼ばれます。アマゴ(雨子・甘子etc)は春から夏にかけてが旬、西日本の渓流に生息する川魚で、水面を横切る昆虫などを食べます。
今回食べたものは時期的に養殖かもしれませんが、鮎の漁獲量が吉野川は全国でもトップ5に入ります。

吉野町のアユとアマゴ
豆腐
帰りに出会ったのが「豆富茶屋林」。手作り豆腐のお店です。
あたたかい厚揚げに、ネギ・ショウガをトッピング、お醤油をかけます。厚揚げ以外にもざる豆腐やがんもどきなどもあります。お値段は一皿400円。

厚揚げ
絶景とコーヒーを愉しめる喫茶店
帰途一番最後に立ち寄ったのは「ログハウス茶房 陽ぼっこ」です。
コーヒーと窓から見える壮大な景色が山歩きで疲れた身体を癒してくれました。
どの席からも眺めがよくおすすめのお店です。

吉野町のカフェ
交通アクセス
電車
近鉄特急(さくらライナー)で吉野駅を目指します。

近鉄特急さくらライナー
自家用車
京都方面から
京奈和自動車道木津IC→奈良バイパス郡山→橿原バイパス橿原→国道169吉野
名古屋方面から
東名阪自動車道亀山IC→名阪国道針IC→国道369号~国道370号吉野
駐車場
吉野駅付近の吉野山観光駐車場に車を停めることをお勧めします。混雑時は近隣に臨時駐車場が仮設され、そちらにも誘導してもらえます。
中千本、上千本にもそれぞれ駐車場はありますが、停められる台数が少ないということと、観桜期は交通規制、通行禁止などの規制がありますので注意が必要です。
吉野の文化遺産と歴史
国宝と重要文化財
吉野山には、松尾芭蕉や西行法師も目指したといわれている、奥千本の金峯神社(きんぷじんじゃ)や、中千本にある金峯山寺蔵王堂(きんぷせんじざおうどう)、源義経と弁慶が身を隠したり、豊臣秀吉が花見の本陣とした吉水神社(よしみずじんじゃ)など世界遺産のみならず、数々の国宝と重要文化財とされている寺社仏閣などの建立物があり、日本建築、歴史の重みを感じることが出来ます。

金峯山寺蔵王堂
天皇と吉野山
671年大化の改新をすすめた天智天皇が崩御されたことにより、妻である持統天皇とともに大津京から出家、吉野に退いていた大海人皇子は挙兵し大友皇子との内乱、壬申の乱につながり、この内乱で勝利した大海人皇子は天武天皇となりました。
吉野を詠う文化人
平安時代に記された「古今和歌集」で紀貫之が吉野を詠っています。また、江戸時代には松尾芭蕉が奥の細道に旅する前に、二度吉野を訪れ、吉野を詠っていることが「野ざらし紀行」や「笈の小文」で確認できます。芭蕉の歌の句碑も吉野で見ることができます。
源の頼朝と静御前
平安時代後期、牛若丸の幼名でも知られている源義経は、実の兄である源頼朝に追われ、静御前と共に吉野の山に逃れました。
しかし、義経は静御前を気遣い京へ戻るよう命じますが、静御前はその途中頼朝の僧兵に捕えられ鎌倉へ送られてしまいます。結局この吉野でのひとときが二人で会うことができた最後になりました。
後醍醐天皇と南北朝
後醍醐天皇は討幕を企て鎌倉幕府から隠岐に流されますが、足利尊氏が鎌倉幕府を滅すと隠岐を脱出し帰京、建武の新政を始めます。
しかし足利尊氏との関係が悪化、比叡山に逃れたり、京に幽閉されたりしながらも、後醍醐天皇はそこから脱し、吉野に朝廷を開きます。その後後醍醐天皇はわずか3年で亡くなりますが、吉野の南朝、京都の北朝による長い南北朝時代は後南朝の時代も含めると122年続くことになります。
吉野山にある吉水神社には後醍醐天皇がまつられ、後醍醐天皇玉座を見ることが出来る神社です。
豊臣秀吉と吉野の花見事件
豊臣秀吉が、徳川家康、伊達政宗などのそうそうたる武将5000人と吉野を訪れ、豪華な花見が開かれましたが、秀吉が吉野入りしてから三日間雨が降り続き、それに激怒した秀吉が、これ以上雨が続くなら吉野山に火を放つと言い、慌てた僧侶たちが晴天祈願をし、翌日はうそのような晴天になったという言い伝えは有名です。

吉野山奥千本の眺め
おわりに
今回は、春のお花見に向けて、世界遺産吉野山の「2024年度桜の開花予想」と「桜のイベント情報」、「おすすめ散策ポイント・ルート」などをお伝えしましたがいかがでしたでしょうか。
奈良県にある桜の名所「吉野山」は、2004年に「紀伊山地の霊場と参詣道」の一部として、山全体がユネスコの世界遺産に登録されています。
標高400mから600mに位置する上千本の花矢倉展望台からの眺めは誰もが圧倒されるほどで、一目で千本見える華やかさから「一目千本」と呼ばれています。ここだけでなく、どのポイントでも美しい桜を眺められるのが吉野山です。
3月末から4月上旬にかけてが桜の見ごろです。
桜を見渡す絶景を見に、春のお花見の計画を検討してみてはいかがでしょうか?
この記事が、世界遺産 吉野山の桜やお花見に興味のある方の参考になれば嬉しいです。
最後までご覧いただきありがとうございました。
宿泊施設
我が家が利用した宿泊施設の奈良ホテルから吉野山までは車で約1時間です。
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