山形の尾花沢市にある銀山温泉は、ノスタルジックで情緒あふれる街並みが楽しめる温泉街です。
小さな町の中心を流れる銀山川沿いには、漆喰の壁と格子窓のある、レトロな旅館が軒を連ねています。
銀山温泉にあるおすすめしたい「古勢起屋別館」は、町の中心にあり、かわいい三角屋根の建物は、数ある宿の中で、すぐ目に留まる町のシンボル的な存在です。
今回は、銀山温泉のレトロな旅館「古勢起屋別館」での食事風景を中心とした、宿泊記録のレビューです。
銀山温泉の旅を考えていらっしゃる方、山形の旅を考えていらっしゃる方は是非ご覧ください。
「古勢起屋別館」のおすすめポイント5つ
「古勢屋別館」では、銀山温泉の街並みを楽しみながら、レトロな旅館ではスタッフの方々のあたたかいおもてなしもあり、地元の特産品を中心とした美味しい食事が楽しめます。また、山寺への観光地へも車で1時間という距離で、車でのアクセスがいいところがおすすめポイントです。
- 銀山温泉の中心にあるレトロな佇まいの旅館
- 地元の特産品や季節の食材が使われている美味しい食事
- スタッフの方々の親切で丁寧な温かいおもてなしがある
- 銀山温泉の街並みが楽しめる
- 山寺などの観光先への利便性が高い
宿の施設
こちらでは宿の様子をご紹介します。
エントランス
旅館の軒先は、城郭建築や、日光東照宮など寺社にもみられる、山型の唐破風(からはふ)技法が用いられています。
看板は鏝絵(こてえ)で描かれているのでしょう。白い漆喰の壁に黒い格子が映えています、草花も素敵に飾られていました。
フロント
どこか懐かしい感じの雰囲気あるフロント。
温泉
「古勢起屋別館」の温泉は、源泉かけながしで、神経痛、リュウマチ、婦人病などに効能があると言われています。お風呂はこじんまりとした造りですが、「銀山荘」と姉妹関係にあり、そこの大きいお風呂を送迎付きで使うこともできます。
私はこじんまりしたお風呂の風情がありるところが気に入りましたが、大きな湯舟でゆったりしたいという方はそちらを使ってもいいかもしれません。
広々とした素朴で味のある部屋
宿泊した部屋は、ベッドルームと居間の二間続きでした。
居間は10畳でとても広々としており、昔ながらの旅館の部屋という雰囲気で、素朴で味があります。
大きな掛け軸や桶にりんどうの花が、さり気なく飾られていました。
山側の部屋で、残念ながら素晴らしい景色が見えるわけではありませんでしたが、時間がないタイトな日程でしたので、部屋に留まる時間も短く、さほど部屋の居心地や景観は気になりませんでした。
私たちは2か月前に予約を入れましたが、「古勢起屋別館」では既にこの部屋しか空きがなく、銀山温泉の街並みが見える川沿いの部屋に宿泊できなかったところが名残惜しいところです。
山側の部屋はとても静かで、おかげさまでぐっすり眠ることができました。
川沿いの部屋は音が気になるという人も多いようですが、銀山温泉の夜街並みは一級品なので、多少騒々しくても、次回宿泊するなら川沿いの部屋を選びそうです。
どちらがいいか迷ったら、せっかくなので川沿いの部屋を選んでしまいましょう。
どちらにしても早めに予約を入れることがポイントです。
夕食の風景
夕食はどれもとてもおいしかったです。
山形の特産・名産品、季節のもの、珍しかったり、久々に食べるものなど、美味しい物がぎっしりつまったボリュームある夕食でした。
席はグループごとに仕切りがあり、プライバシーが守られています。
夕食のメニュー
旬彩/胡桃豆腐、沢蟹、磯貝ずんだ和え、南瓜しぼり、山形のだし、鱧と塩もみキュウリ
洋皿/蔵王サーモンと地揚げ野菜のカルパッチョ
国産の蔵王サーモンを初めて食べました。
脂がギトギトしていなくてヘルシーです。
椀物/蟹爪のお吸い物
贅沢な蟹爪のお吸い物。
嫌いな人なんているんでしょうか。
御達/本鮪、カンパチ、牡丹海老
【銀山温泉】は山の中ですが、新鮮なお刺身でした。
肉料理/山形黒毛和牛のローストビーフ
やわらかくて甘味のあるローストビーフでした。
見た目でも分かると思いますが、すごくすごくおいしかったです。
ローストビーフに添えられてきたニンニクの甘辛醤油のタレは、お肉にもとっても合いますが、ごはんにも合うと教えていただき、ごはんにのせていただきました。
商品として売られていたら確実に購入していたくらいの美味しさです。
蒸物/冬瓜饅頭
とろっとした餡のお出汁がしみます。
美味しかった。
焼物/鰈の青朴葉(ほおば)焼き
ごはんをおかわりしてしまいそうなくらい、白身魚の味噌焼きがお米によく合い、箸がすすみます。
ご飯物/尾花沢産つや姫と山菜蕎麦はっと
尾花沢産つや姫の米粒は立派でした。
粒が大きく甘味がありました。
ここでつや姫の魅力に改めて気づき、あれから日々食べるお米の大半がつや姫に傾いてきています。
ふるさと納税でもつや姫を申し込むことがあり、利用させていただいています。
美味しいお漬物ももちろんありました。
「山菜蕎麦はっと」というものを初めて食べました。
はっとは漢字で書くと法度と書き、禁止という意味が含まれます。
昔、蕎麦は、特別な日にしか食べてはいけないという決まり事があったようですが、その決まり事から逃れるかのように蕎麦の形状を薄っぺらい三角形などに変えて食べていたようです。
デザート/尾花沢西瓜
尾花沢西瓜はシャキシャキとした歯触りが心地よく、甘くて美味しかったです。
朝食の風景
朝食も盛沢山でした。
これが日本の温泉旅館の朝食だぞ、というメニュー構成がとてもよかったです。
温かいごはんとお味噌汁がまた美味しかったです。
「古勢起屋別館」へのアクセス
住所
〒999-4333 山形県尾花沢市銀山温泉泉417
電話
- 東北自動車道/山形北ICから車で約1時間
- JR山形駅から車で約1時間10分
- 山形空港から車で約50分
周辺観光
銀山温泉の散策(延沢銀山遺跡・銀坑洞など)
少し足を延ばしてでも行きたい観光スポット
少し足を延ばしてでも行きたい観光スポットは、「山寺」です。
松尾芭蕉が詠んだ「静かさや巌にしみいる蝉の声」という句が有名な場所で、壮大な景色を眺めることができる、おすすめの観光スポットです。
「古勢起屋別館」から芭蕉の句が詠まれたという山寺(立石寺)へは車で約1時間ほどの場所にあり3時間くらいあれば観光ができます。
まとめ
これまで山形県の銀山温泉にある「古勢起屋別館」の宿泊レビューをお伝えしてきましたがいかがでしたでしょうか。
私たちが数ある宿の中から宿泊先を「古勢起屋別館」に決めたのは、かわいい三角屋根の建物が目に留まったからですが、感動はこれ以外にもあり、名物スタッフの方々からの山形弁の面白くて丁寧な料理解説も、美味しい食事や宿のあたたかいおもてなしも楽しめました。
最近では方言を聞くことがめっきり減ってきましたが、「古勢起屋別館」での方言のお出迎えは、とてもあたたかく、旅行気分を盛り上げてくれました。
「古勢起屋別館」は、美味しい食事と温かいおもてなしのある旅館です。
冬の銀山温泉も素敵ですが、これから春にかけては、草花の先き誇る銀山温泉は「延沢銀山遺跡・銀坑洞」の散策でも楽しめます。(※銀山遺跡・遺跡銀山温泉の町については別記事にしました)
ノスタルジックな町や宿に興味のある方、是非一度出向いてみてはいかがでしょうか。
以上、山形県の銀山温泉にある「古勢起屋別館」の宿泊レビューでした。
この記事が、銀山温泉への旅を考えていらっしゃる方、山形への旅を考えていらっしゃる方の参考になれば幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました。